軸対話の実践では、
子どもに教えることが極端に減りますが、
心が伝わりやすく心が通い合うようになります。
不思議ですよね。
軸対話は、こんなシンプルで大丈夫なのか?!と
正直、川西も最初は思いました。
もっと効果的な質問をしたり、
誘導したりした方がいいのではないのか?!
と、思ったのです。
ですが軸対話の元になっている
この本を読んだとき、
本当の意味で実践できたとしたら
こんな家族関係やこんな子どもになるんだ
と言う驚きがありました。
これからどんなことになるのか、
是非試してみたいとも思いました。
軸対話で対応する家族関係はどうなり、
子ども達がどうなるのかをお伝えします。
民主的な家庭や社会の一員になる
軸対話は、子どもとは上下関係を作りません。
対等な関係を作っていきます。すると
家族関係はどうなるのでしょう?
(軸対話の基であるゴードンメソッドの調査結果をお借りします)
家庭のビジョンとして
今日の産業界は、「職場の民主主義」「民主的なリーダーシップ」「参加型の経営」が従来の権威を大切にする経営に勝る、と高らかに謳っています。親たちに、次のように言えないわけが、どこにあるのでしょう。
「誰にも価値がある。お互いを大切にし、みんなの意見が歓迎される。何かを決めるときはみんなで参加し、罰を恐れずに文句を言ったり批判したりできる。そんな家族と暮らすことは、どれほど素晴らしいことか」
家族全員の同意のもとに家庭を運営すること、リーダーシップを親の特権であるかのように独占する代わりに、それをみんなと分け合うこと、子どもに対しては、軍隊の上官のようにではなく同じレベルで接することーーーーーそれらがどんなに素晴らしいものかを伝えていくこともーーー大切なことなのです。
以上、心を伝える21世紀のコミュニケーション P142より
民主的な家庭や職場というのはこのようなことです。
どう思われましたか?
軸対話では、子どもとの上下関係を作りません。
対等な関係を作っていきます。
だからこそ自分自身の意見や考えが磨かれていきます。
ですが、不安になりませんか?
子どもと上下関係がなくて
相手を尊敬したり尊重する心は育つのか!?
という不安です。
子どもと同じレベルで親が話したとしても
子どもは親を見下すようなことはしません。
子ども達はこうなります。
軸対話で育つ子ども達の調査結果
軸対話で育つ子ども達はどうなるのでしょうか?
(軸対話の基であるゴードンメソッドから調査結果をお借りします)
その内容は、新種の若者ビジョンとして、記載されています。
私はこれまでに、数多くのこのような子ども達にあっていますが、彼らは本当に驚くほど「違いのある」子ども達でした。簡単に形容することは難しいのですが、次のような性質が見られます。
▶︎協力的である(卑屈ではない・従順ではない)
▶︎思いやりがある(自己中心的ではない・軽率ではない)
▶︎主張する(攻撃的になったり苛立ったりしない)
▶︎自信がある(恐れたり心配したりしない)
▶︎自己管理する(依存や奮闘を必要としない)
▶︎率直である(嘘をつかない・屈折していない)
▶︎頼りになる(頼りなかったり責任感がなかったりしない)
▶︎自発的である(抑制されたりコントロールされたりしない)
▶︎優しい(暴力的でない・攻撃的でない)
▶︎自尊心がある(下品でない・控えめでない)
▶︎愛情深い(冷たかったり、よそよそしかったり、気持ちを隠したりしない)
▶︎慈善的である(無慈悲ではない・無感情でない)
他にも彼らを形容詞1語では表せない性質をもっています。
▶︎自分の欲求が満たされることを確かめるが、それが相手にとって好ましくない影響があるかどうか、気にかける。
▶︎周囲で起こっているあらゆる不正に対して、とても敏感である。
▶︎自分が家庭で扱われているように友人を扱う。聞き上手で、よき相談相手、よき対立者、よき問題解決者である。
▶︎年齢の割に分別があるがじつに子どもらしく、楽しく、愛らしく、遊び心がある。
▶︎自分の欲求が満たされることを望んでいるが、自己中心的ではなく利他的で、慈善的である。
▶︎他人を必要とすることが少ない(依存的でない)が親友をもっている。友人を作りやすい。
▶︎笑われることや他人に何と言われるかと言ったことを恐れない。他人にすぐに従うことはなく、より個人主義的である。
▶︎自分の体験や感情、考え方についてオープンである。
▶︎未知のものに対して比較的大胆で、既知のものにしがみつかない
▶︎高度な自己受容。そのままの自分を受け入れるが、変化や自己の向上にも柔軟に対応する。
以上、心を伝える21世紀のコミュニケーションP143より
ほんまかいな(ノ゚ο゚)ノ、、と驚きました。
ここまで立派なことはなかなか難しいのでは
ないかとも思いました。
でも違いました。可能なのです。
安易にこれを目指しましょう!
と伝えたいのではなく、これらは、
大人が子どもの「こころを育てたい」と
思った時のゴールではないでしょうか?!
従来の方法では成し得なかったことが
普段の対話を大切にすることで成し得るのです。
普段の対話を大切にすることの
重要性や可能性は伝わっているでしょうか?
もともと人間に備わっている素質は素晴らしい
子ども達の特徴を記した文章を
もう一度、よーーーくご覧ください。
上記は、軸対話で育った子ども達のデータです。
一方、子ども達に規律や規制をかけて育つと
どんな風に育つでしょうか?
詳しくは↓↓↓↓
これらの中には、人が性格と呼んでいるものが
いくつかあるのではないでしょうか?
軸対話で育つ子どもの特徴と
力を使って育つ特徴を比べると
性格だからどうしようもないと
思っているいくつかのことは、軸対話で
いくらでも変化するものであると考えられませんか?
そしてあなたの中には、
もともと備わっている
素晴らしい素質があります。
親が力を使わずに対応すると
子どもの可能性は
いくらでも広げることができるのです。
軸対話のある家庭は、個性的になる
不要な思い込みや先入観のない対応である軸対話では、信頼関係が築かれるので、親が本当に大切だと思っている価値観は引き継がれます。(但し、思い通りではなく心通りです)
例えば、親の価値観の違いとして
- 体を動かすこと何より大切
- 日々音楽や芸術があることが大切
- どこでも生きていけるサバイバル力が大事
- 活字が大好き、知識好き
- とにかく健康第一
- キャラクター大好き
- 植物や自然が大好き、など
各家庭によって大事にするものが違います。
ということは、
各家庭毎の個性豊かな家族が
どんどん増えるということです。
なんだか、、、楽しいですよね。
但し、なんども言いますが、
親の思い通りになるのではなく
心通りに育ちます。
シンプルなやり方を伝えている軸対話ですが
「人間関係でやり方を学ぶ必要なんてない」
という方がおられます。
やり方は本当に必要ないのでしょうか?
次回検討します。
追記
軸対話の実践は、親の思い通りではなく、
右斜め上がりのまっすぐにも成長しません。
螺旋階段を登るように行きつ戻りつ
親の期待を裏切る成長を見守ることの面白さがあります。
軸対話を学んだ研究員さんたちも子育てを楽しんでいます。
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