心についてーvol.9ー勝者型・敗者型・動揺型より人間らしく

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人間関係はストレスがあるものと、思っていますか?
思春期に反抗するからいいんだ、と思っていませんか?

 

心を育てるために「”しつけ”は要らない」と言うと、それなら「子どもを自由に甘やかせばいい」と、極端に思う人がいますが、それは違います。

 

しつけ厳格主義も自由奔放甘やかし主義も、どちらかが勝ち、どちらかが負けるという勝つか負けるかの関係です。
この関係性は依存関係を生みますが、信頼関係が築けず頑張っているのに報われない。
という、非常にストレスを生む関係になりやすいのです。

 

と言うか

「親子関係なんて、こんなもの」
「人間関係なんて勝ち負けがあるもの」

と、諦めている人も多いかもしれません。

 

軸対話では、”勝ち負けのない”
『どちらも勝つ関係』を築き心の育ちあいをします。

 

  • 子どもより偉い人にならないと
  • 子どもにバカにされるようでは”しつけ”られない

と、考えている人は多いのですが、その上下関係を作ろうとするところに歪みが出ます

 

”上下関係”や”勝ち負け関係”ではない、関係性を築くほうが「こころ」が育つのです。

 

勝つか負けるか!? ミックスタイプの動揺か!?

勝者型
しつけをしっかりしようとする場合、
親は怖い存在となり、子どもは親の言うこと効く
親が勝ち、不満は子どもが持ちます

 

 

勝者日本
厳格な父親、可哀想なお母さん、
子どもから同情され弱いようで親が勝ち、
子どもが不満を持つことさえ罪悪感を持つ

 

 

敗者型
甘やかす場合、ほぼ子どもの要求をきいており
自由を許し、制限をできるだけせず
寛容な親であろうとします。
子どもが勝ち、実は親に不満があります。

 

 

動揺型
大概の場合、どちらか一方だけの一貫性は保てず、厳格と寛容制限と自由勝者と敗者の間を揺れ動く型です。

 

例えば:

  • ”しつけ”をしようと口うるさく言っていたら、子どもの方が力が強くなって制限ができずに、今度は子どもの言うことを効く羽目になった。ないしは子どもが出て行った。
  • 子どもにはできるだけ自由を与え許そうと努力するけれど、あまりに子どもの態度が悪いので、見ていられなくなって、もう限界だと思った時には叱る、その場合、なぜこんなに叱るのかと親は自己嫌悪に陥る。

 

どのパターンの親子も、
子どもとは心がスレ違っています。

 

しつけによる子どもへの悪影響もありますが
詳しくは↓

 

子どもを甘やかしていたら、良い影響が与えられるのか!?
子どもの自己肯定感が高いか!?、、、
と、いえばそうでもありません。

 

親に無理があることを、子どもは気づいています。

「うちの母親は嘘ばっかり、優しいように振る舞うけど、本当はそうじゃない」
「親なんて信用できない、口では言わないけど、僕のしてることが大体気に入らない」
「なんでも好きにやらせてくれる、でも私、親が何が気に入らないのか知ってるもん」
「私にすごく優しいし物分かりもいいけど、私のことなんて好きじゃない、弟の方が好きなのよ」

子どもがこう感じてると言うことは、親が自分の本当の感情や態度を隠したつもりで、実際には隠せていないと言うことを示している。

親子関係のように厳密で、長く続く関係では親の本当の感情を子供から隠すことは、ほとんど無理である。

 

自由な育て方を主唱する人に影響され、親が自分の本当のところをはるかに超えた範囲で、子どもを受容しようとすると、親子の関係に深刻な悪影響が生まれ、子どもに対しても心理的打撃を与えてしまうことになる。

 

自分の本当のところ以上に、受容領域を広げないほうが良いことを親が理解すべきである。自分がその行動を受容していないことには認識し、あたかも受容しているかのように振る舞うことはやめたほうがいい
ーParent Effectiveness Training(親業)ーP30

 

子どもは受容できるが、子どものその行動は受容できない

このようなセリフをよく聞きませんか?

「あなたのことは好きだけど、その行動をされると困る」

「自分が拒絶されたのではなく、自分の”行動”が否定されたのだ」と思わせるようにしていれば、子どもをコントロールしたり拒否したりするのは良い。と言う考えです。

 

他にも「子どものことを愛しているからこそ、叱ってもいい」など、10年前のPTAの中では定番の考え方になっていました。今でも、そう考えている人は多いです。

 

ここには、子どもの自己肯定感は、親の受容的な態度ではぐぐまれる。という前提にとなる考えがあります。
基本的には、子どもの行動を容認しようと努めており、制限したり怒ってはいけないと思っています。

 

でも必ずしも子どものすべての行動を、受容しているわけではない。
という事実があり、じゃあどうするか!?と、なった時に、

 

「あなたのことは好きだけど、その行動をされると困るのよ」

と言うと、親の罪悪感が軽減されるし使える。
と言うのだ。

 

でも実際は?

 

嫌われたくなくて言うことを効く

この場合、ただ「その行動をやめなさい!」と言っているだけなので、子どもには伝わっていない。
伝わっていないので、追い討ちをかけて言うことになる。

そのうち「そんなことをするなら嫌いになるわよ」と脅すと、やっと言うことを効く。
親から嫌われたくなければ、親の言うことを効きなさいと言うことなのだ。

 

心を鬼にして叩いている!というのも効き目はない

また、親の方で「子ども自身」と「その行動」とを別にして考えることが可能でも、このようなことが起こる。

子ども側が、「親が自分を受容」しているが「親が自分のすること」は受容していないと、分からせようとしても理解できない。
これはちょうど、尻を叩かれている子どもに「子どもより、叩いている親の方が痛い」を納得させるのと同じくらい難しい。
どう考えても叩かれてる方が痛いですよね(^^;

でも、よく聞きませんか?

 

「可愛い我が子をぶつのは心が痛かったけれど、ダメなものはダメと叱った!そういうことも必要だと思う!」

「そうよね、そうそう!私もそうやって育てられたもの」

 

あたかも親の心を理解したようにみえるけれど、どんな親の心を理解したの?
と尋ねてみると、答えはほぼ曖昧な場合が多い。

 

親の考えているように子どもが思うとは限らない
いつか親になったら分かる、というのも幻想に近い。
ですが、連鎖は起きている

これらのやり方や考え方は子どもが小さい時には使えても自立心や反抗心が育まれている子どもなら、思春期を過ぎる頃には効き目がなくなる
でも、この考え、よく耳にしませんか?

 

心が通じ合わなくなる関係を
あなたは本当に望んでいるのですか?

 

寛容で素晴らしい親(人)にならなくていい

  • 子育てには無条件の愛が必要
  • 兄弟どの子にも平等に
  • 親はいつもニコニコ笑顔でいましょう
  • 子どもの話は何があっても聞きましょう

なんだか、、無理してませんか?

 

役割を担おうとして仮面をかぶっても、心は通じない

人は役割を意識しすぎて、役割のイメージ像に自分を合わせようとして人間本来の気持ちを忘れようとします。
人間らしさを出してはいけないと思いやすいので、正直な感情を出すことを恥じる風潮もある。

だから常識や正論で子どもに教えようとするのだが、役割で仮面をかぶって言うから、余計に何を伝えようとしているのか分からず、心が通じなくなる

 

何千万人の親子を救ったゴードン博士も言っています。

要するに、親は人間であり、神様ではない。無条件に子供を受容したり、受容に一貫性を持たせる必要もない。受容していないときにしているふりをすべきではない

 

当然子供は受容される方を好むものであるが、親が自分の本当の感情にもとづくはっきりとしたメッセージを送れば、親の非受容の感情に対し、建設的な形で対処できる能力を持っている。

 

親から正直なメッセージが送られてくれば、子供が親の感情に対応しやすくなるだけでなく、親を1人の人間としてーー何を考えてるか分からないような不透明な存在としてではなく、透明な、何か親しい関係をもちたくなるような人間としてーー理解するようになるだろう。

ーParent Effectiveness Training(親業)ーP32ー

もっと子どもを信じてもいいのです。

これは親だけに限ったことではなく、先生業もリーダー業でも同じ。
人間らしさを忘れると正論のみに傾き、人と心が通じなくなるのです。

 

役割という仮面が力を入れすぎることになっており
仮面を取ると楽になります。

仮面を取ることや「何が正直な自分なのか!?」これが難しいようですが、軸対話を重ねるとだんだん自分のことがわかってきます。

 

 

子どもが好きな大人って、どんな人?

厳しくすることも甘やかすことも、親として役割を果たそうとして頑張っているんですよね。
その頑張り、実は「要らない」なんて、衝撃ですよね。
役割ではなく人間として対応しましょう。

 

子どもは正直な大人が好きです。

「うちの親、欠点もあるけどわかりやすいねん、だから好き」

「オヤジは”ホンモノ”の男さ」

「お母さんは素敵な”人”」

「お母さんて、他の親と違う、変だよね。だから好き」
というのもあります(^^;

 

 

何がわかってくることが自分への理解なのか!?
それが感情・欲求・(厳選された)価値観です。

 

軸対話から自分軸が明確になる仕組み

どっちが困ってる?と、自分の感情に問いかけ
アイメッセージを考えて、自分の欲求や価値観を明確にし
アクティブリスニングの練習や実践をして、相手を理解することに努める。

 

これが軸対話です。
この対話で自分軸が明確になります。

 

心=感情・欲求・価値観=自分軸

という定義です。

 

無理に厳しくしたり、甘くしたり、諦めたりせず、
もっと人間らしい対応をして
心を伝え合いませんか?

 

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しなやかな軸で関係が築ける人になる 人間関係改善コンサルタント しなやか自分軸研究所@所長川西未来子

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